これは我が輩プテラノドン(わからない人はこちら)がまだ料理ができなかったころの話だ。
我が輩は元々絵がヘタであるが、それでもずっとお絵かきがしたいと思っていた。
苦手だからとなかなか一歩を踏み出せずにいたある日、うちの奥さんが言った。
「ファーバーカステル買ったら?」
えー……!まだ実績もないのに、いきなりあの高級色鉛筆の最高峰、ファーバーカステル!?パタパタ(ちょっと焦る)
「いやいやさすがに……」と恐縮したのだが、結局買ってもらってしまったのだ。
マズい。奥さんにはいつも感謝しているのに、これじゃあ「3倍返し」の恩返しをしないとおさまらないじゃないか!ギャースギャース!
ちなみに、我が輩のヘタな絵心をも100点満点に包み込んでくれる、奥さんが我が家に迎えてくれた最高峰の高級色鉛筆(ファーバーカステル)がこれである。この美しい色彩の輝きが、我が輩に『セーターを編む』という大いなる覚悟(足し算)をさせたのだ。ククク。
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どうしたらいい?パタパタ。
そこで我が輩は考えた。
奥さんが自宅で着ているセーターは地味な柄が多い。よし、奥さんに明るい色のセーターを編んでプレゼントしよう!
前に奥さんに編んでもらったセーターの色違い(黄色とオレンジの中間色)を編むのだ。ククク。
すべては「ファーバーカステル」の3倍返しの利益のために
さっそく糸を買ってきて編み始めたのだが……ここからが本当の地獄の始まりだった。
とにかく、編み物が複雑すぎる!
最初のゴム編みから何度も失敗し、「もういい!独自の土台で作るからいい!あ、なんか誤魔化せそう、ククク」と、さっそく邪道な技が炸裂。
さらに本体に進むと、今度は「縄編み」の試練が襲いかかる。
目を2つ待機させて、先の2目を編んで、また戻して……。
「いちいち網目を交換するんじゃないの!しんどい……!」と、翼をプルプルさせながら格闘すること、なんと3ヶ月。
ちなみに、縄編みの試練や、三角形に突き刺さる首元の網目拾いという数ヶ月に及ぶ地獄のコックピットで、我が輩の翼の代わりとなって戦い抜いた優秀な編み針がこれ。これぞ、我が家の愛のセーターを1目ずつ紡ぎ上げた伝説の兵器なのだ。
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やっと前後のパーツが終わったと思ったら、次は腕。さらには首元の網目を拾う作業。
3本の編み針が三角形に突き刺さってくる視覚的恐怖と戦いながら、我が輩の翼はすっかり悲鳴を上げていた。
かっこつけてセーターを編むと言ったけれど、こんなに大変だったとは……。
「奥さん、今までこんな大変な思いをして我が輩にセーターを編んでくれていたのか。ありがとう!」
過去の奥さんの苦労に涙しつつ、なんとか編み進めること数ヶ月。
我が輩の翼の限界と、奥さんへの本当の感謝
ついに、セーターが完成した!
よくよく見ると一部網目パターンが怪しい部分もあるが、目立たない場所だからごまかしちゃえ。パタパタ。
さっそく奥さんに試着してもらうと、黄色とオレンジの中間の明るい色が、とてもよく似合っていた。
(実は結構気に入ってもらえたようで、今では外にも着ていってくれている。よかよか!パタパタ)
こうして我が輩はファーバーカステルの件にきっちりケリをつけたので、また色々おねだりできるのだ、ククク。
既製品を買えば、セーターも色鉛筆もすぐに手に入ります。
でも、相手から想像以上のプレゼント(ファーバーカステル)をもらったとき、その「モノの金額」ではなく、「相手がそれを作るのにどれだけ時間と労力をかけてくれたか(セーターを編む大変さ)」を身をもって体験してお返しする。
これこそが、我が輩なりの「3倍返し」の正体です。
みなさんも、パートナーから素敵なプレゼントをもらったときは、あえて「相手と同じ苦労を体験してみるお返し」を計画してみてはいかがでしょうか?
相手の過去の苦労に心から感謝できるようになって、夫婦の絆が一段と深まるかもしれませんよ!パタパタ。
(余談だが、この記事を読んで『我が輩のように数ヶ月間のセーター地獄に突撃する勇気はまだない……!』と翼を震わせている同志諸君がいれば、まずは大切な人のために、小さな愛を形にできるおすすめの手編みマフラーキットをここに配備しておくぞ。今年の冬は、あなたが紡ぐ優しいぬくもりで、大切な人の笑顔をハントしてみてはいかがだろうか。よかよか!)
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